『花きの消費においてSDGsはどこまで意識されるのか』

みなさんは普段お花と関わる中で、SDGsやサステナブルという言葉を意識していますか。今回は株式会社クロス・マーケティングとMPSジャパン株式会社が発表した調査結果をもとに日本におけるSDGsの消費者意識を見ていきます。

SDGsの一般認知

2015年に国連サミットによりSDGsが採択されてから7年が経過しました。メディアで多く取り上げられることにより認知度は年々高まっています。

株式会社クロス・マーケティングが2022年6月に実施した調査(全国18~69歳の男女2,500名を対象)では、SDGsの一般認知率は82%でした。

2021年に行われた調査結果は67%だったので、1年の間で15%も伸びたことになります。ただしSDGsの内容を把握している人の割合は伸びに対して比例せず、言葉の認知だけが先行しています。

花きの消費とSDGs

MPSジャパン株式会社は今年の始めに「環境に配慮した花」と「日持ち保証販売」に関する意識調査を行いました。東京と広島にある15店舗のお花屋さんで利用者に対してアンケートを実施し、1117名(女性が8割、40~50代が6割)から聞き取りをしています。

結果、購入基準として価格・見た目に差がない場合、「環境に配慮したお花」を意識的に購入するという人は20〜25%に留まりました。同条件で、店頭に「環境に配慮した花」があれば優先して購入するという人は約50%となっています。

数字が低い割合に留まっている要因として
・店頭で「環境に配慮したお花」を判断できる表示がない
・高価格になるというイメージがある
・どこで販売されているのか分からない
といった指摘があります。

花き業界の中でも廃材の再利用やロスフラワーの活用など様々な取り組みが話題となっています。しかし上記の通り、SDGsが絡むだけでは購入の決め手になりにくく、理解を得られる価格設定と取り組みのPRが大切になります。

最後に

17項目で目標を掲げているSDGsは2030年に達成期限を迎えます。

あと8年もない折り返し地点だからこそ、できることをもう一度見直してみてはいかかでしょうか。花に関することでSDGsに貢献できれば一番ですが、日々の生活の中で意識を変えるだけでも違ってくるかもしれません。

(参照サイト)

株式会社クロス・マーケティング SDGsに関する調査(2022年)認知・興味関心編

MPSジャパン株式会社 環境に配慮した花/日持ち保証販売 意識調査について

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