『海外の花き』シンガポール航空、花から取り出したメロディーでブランディング

花はプレゼントとして買われたり、家に飾るために求められることが一般的です。しかしそれだけではなく、花にはたくさんの可能性があります。

今回は「Euro news」「marketing-interactive」が掲載した、花や花のモチーフから取り出したメロディーを使用したシンガポール航空のソニックブランディングについてご紹介します。

花をモチーフにしたブランディング

日本経済新聞によると、シンガポール航空は2021年の3月期、約3500億円の赤字を記録しました。コロナ禍の影響もあり、売上高は約76%も減少しました。

そのような状況の中、シンガポール航空は2021年4月7日にyoutubeを公開しました。これはシンガポール航空が新たに行ったソニックブランディングに関するインタビュー動画です。その中で、花から取り出されたメロディーが使用されていることが紹介されています。

ソニックブランディングについて、アムステルダムに本社を置く「Massive music」の日本語版ホームページでは以下のように説明しています。

“音を戦略的に使うことで、ブランド独自の世界観を作り出すことができます。私たちはこれを「ソニックブランディング」と呼んでいます。”

バティック・モチーフのイメージ

シンガポール航空によると、客室乗務員の制服であるサロンケバヤに使用されているバティック・モチーフが53年ぶりに新しくなりました。新たなデザインには、コプシア、シーショア・パースレイン、ジンジャーなど、シンガポールの10の花が使われています。

「Euro News」では、今回のソニックブランディングのために使われた曲のメインメロディーのインスピレーションは、新しくなったバティック・モチーフから得たとされており、作曲家や音楽家たちが、花の色の周波数を14組のメロディーの断片に展開して作曲しています。

「marketing-interactive」によると、このメロディは搭乗時や着陸時に機内で流れるほか、 ラウンジでも聞くことができます。また、直接空港に行けない方は「Spotify」でも聴くことができます。

まとめ

日本経済新聞によると、シンガポール航空の2021年9月期決算では最終赤字が約700億円までになり、回復の兆しが見えました。もちろんコロナ禍の状況が変わったということもありますが、お客様のために行ってきたブランディングの効果が少なからず影響したのかもしれません。

シンガポール航空を利用される人は、ぜひ機内で流れる音楽に耳を傾けてみて下さい。


(参照サイト)

日本経済新聞 「シンガポール航空、21年3月期の最終赤字3500億円」

youtube:Singapore Airlines / Introducing the Symphony of Flowers

「Massive music」

シンガポール航空:ホームページ

marketing-interactive

日本経済新聞 「シンガポール航空、最終赤字700億円に縮小4~9月」

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